院長ノート 院長ノート

胃・十二指腸の観察と病気

目次(公開ページで確認してください。)

胃と十二指腸の役割

胃は食道と小腸の間に位置し、よく「胃袋」と言われるとおり、袋状の臓器です。胃の粘膜から分泌される胃液には、塩酸と消化酵素のペプシノゲンが含まれ、固形状の食物を砕いて細かくしたり、胃液と混ぜ合わせ粥(かゆ)状になるまで消化し、適量ずつ十二指腸へ送り出します。十二指腸は胃と小腸をつなぐ消化管で、胃から送られてきた食物をさらに消化して小腸へと送ります。下行部には、胆汁、膵液が流出する乳頭部があります。

ピロリ菌と胃炎

ピロリ菌はヘリコバクター・ピロリの俗称で胃の表面に生息する病原菌です。日本人の場合、ピロリ菌の感染により、多くは胃の粘膜が萎縮する慢性萎縮性胃炎という状態となります。

慢性萎縮性胃炎が進行すると胃がん発生の危険性がより高まります。
わが国では、2013年から内視鏡検査でピロリ感染胃炎と診断されれば、保険診療で除菌できるようになりました。ピロリ菌の除菌により胃がんの発生や死亡率を減らす効果が期待されていますが、除菌後の定期検査も重要です。

ピロリ菌感染チェックの保険上のルール

胃内視鏡検査を前もって行うか、検査と同じ日にピロリ菌をチェックすることは認められていますが、先にピロリ菌の感染診断を行うことはできません。したがって、胃内視鏡を行うことが必要となります。

除菌による胃がん予防効果

除菌治療は保険で可能となったことと,衛生環境の改善により,本邦ではピロリ菌感染率が急速に低下していて、ここ10年間の胃癌死亡率は,年間3-4%ずつ低下していますので、ピロリ菌の除菌治療は胃がんの予防にとって重要ということがわかります。若い世代で、胃がんで苦しむ方は減少することが予想されています。

しかし現状は・・・

下の表にあるように、がんで死亡する数、罹患(りかん)数ともに、まだまだ上位にあるのが現状です。また、ピロリ菌に非感染でも胃がんは発症することも知られていますので、ピロリ菌の感染を調べること、そして胃内視鏡検査を定期的に行うことが、胃がんで苦しまないための対策と考えています。

胃がん

症状

進行がんの症状は貧血や黒色便、食べ物が通らない、体重の減少といった症状がですが、早期胃がんに症状はありません。最近の治療の進歩により、早期胃がんの一部では、お腹を切らずに内視鏡治療で根治ができるようになってきています。
「早期発見」のためには、まず内視鏡検査を受けて胃がんができていないか確かめることが大切です。

早期胃がん

がんが胃粘膜表面あるいは粘膜下層にとどまっているものを指します。写真のように、早期胃がんのタイプにはさまざまあり、高精度スコープを用いた質の高い診断を行うことで、粘膜の色調や微細な凹凸を認識し、発見に至ります。

早期胃がんの様々な形態

早期胃がんの形態には「凹陥型」「平坦型」「隆起型」など様々あり、実際、かなりわかりにくいものもあります。ですので、胃がんの早期発見には、診断治療や治療に豊富な経験をもっておくこと必要で、つねに「気づき」「疑う」ことを繰り返すことが、見逃しのない検査につながると考えています。

進行胃がん

胃壁の筋層より深くに進行したものを「進行胃がん」といいます。胃がんは進行するにつれて粘膜の奥深くに浸潤していき、他臓器やリンパ節転移の確率が増大します。この段階になると外科的手術や化学療法 といった治療が必要となります。

 

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